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久々すぎ。
なんていうかちょこちょこ書いてたには書いてたけどちょこちょこすぎてどのくらい書いたらあげれるかつかめなくなっていた。
ふと見たら結構書いたとおもったので。
前回のあらすじ
あの夜にみたもう一人のロボット・シアンが起きた。
でもどうやら普通のロボットとは違うようで…
なんていうかちょこちょこ書いてたには書いてたけどちょこちょこすぎてどのくらい書いたらあげれるかつかめなくなっていた。
ふと見たら結構書いたとおもったので。
前回のあらすじ
あの夜にみたもう一人のロボット・シアンが起きた。
でもどうやら普通のロボットとは違うようで…
「頼まれたんだよ。最初に会ったときにね。」
また別の部屋に移る時に左藤が言った。
「無表情のままなのは嫌だと言われてね。じゃあ笑顔でも足せばいいかと聞いたら、全部いれてくれって。全くわがままだよねぇ」
最後だけ妙に軽く口調に変わったが、逆にそれが誤魔化しとして言っているように感じられた。
「着いたぞ。開けてくれ」
シアンがドアの前で振り返らずに手をこちらに寄こした。廊下の隅々まで白で統一されているのに、目の前のドアだけが黒い。それはただデザインでそうなったのではなく、何かを意味しているようだった。ドアの横にはテンキーとカードリーダーがついていたが、左藤はそれに目もくれず、ドアのある一点を押した。するとドアは引っ込みながら上がっていく。「ちょっと待ってて」と言って左藤は部屋の奥へと進んでいった。暗すぎて中の様子はわからない。覗こうと首を伸ばす。ひゅっと音がして何かが私の髪をかすめる。
「何やってんだお前。死ぬ気か?」
見ろ。と言われてシアンに頭を押さえつけられた。ぴったりと閉まったドアの近くには、私の髪の毛が数本すっぱりと切れて落ちていた。
「ひっ」
「ここのセキュリティは合法すれすれだからな。勝手に動いて怪我しても知らないが、目の前でうろうろするな」
「なにをっ」
あんまりな物言いに振り向こうとしたら服を掴まれていたことに気付いた。
「あんまり手を煩わさせないでくれってことだ」
そう言って今度は上に上がるのではなく、横にスライドして開いたドアへと向かっていった。
「あの…もしかして助けられたのかな?」
後ろでずっと突っ立っていたマゼンタにそれとなく聞いてみる。
「あのままの位置で移動しなかった場合、頸椎の断裂は避けられなかったと予想されます。確率を出しましょうか?」
「あ…いや、いいです…」
一体ここはどうなっているんだ。
マゼンタも部屋に入って行ったので、さすがにもう大丈夫だと思い私も部屋に入っていく。先ほどまで暗くて奥まで見えていなかったが、今はうっすらと照明が点いている。もっとも今までいた場所との明るさの差がありすぎて、この部屋は全体的に薄暗く、灰色のイメージだ。
「マゼンタ。映してくれ」
左藤がリモコンを操作し、目の前にモニターが現れる。マゼンタは言われるままに、部屋の隅にある操作台からコードを出し、自分の首の後ろへと繋げた。と、そこで私は引っ掛かった。
「まさか…。メモリーをみるんじゃないでしょうね?」
「まさかって当たり前だろ?そもそも君が状況を説明してくれって言ったんじゃないか」
「メモリーの無断使用は違法ですよ!警察に捕まったらどうするんですか!」
「ああ、そのことか。それは心配ないから」
なんだそんなことと、左藤はどんどん作業を進めていった。
ロボットには映像記録を保存しているメモリーがある。ロボットの行動を選択するCPUと並んで重要な部分だ。メモリーには三カ月分の無分類の映像と、製造してから現在までで保存する優先順位をつけその基準を越えた映像が保存されている。家庭用のロボットはもちろんのこと、プライバシーの点でこの映像は一般人は見ることのできないように設計されており、生産している企業でもみることはできないようになっている。しかし、これはある種防犯カメラと同じである。ここまで世間に広まったロボットの目を警察が見逃すはずがない。そこで事件に関連する範囲での映像使用は裁判所が認める範囲で行われている。ちなみに無断利用の罰則は少なくとも懲役5年だ。
「そんなことっていったって…」
そもそもここは何の施設なのだろうか。ロボットの研究をしているとは言われたがそれにしては納得がいかない。何より、警察以外でメモリーに干渉できる機材を持っている時点でどこかおかしいのだ。
「あの…。左藤さんて警察関係者、ってわけじゃないんですよね」
「ああ!無関係だよ!僕が警察に行くとしたら拘置所のほうじゃないかなー」
やっぱりな。
ブゥーン・・・。ようやくモニターに何かが映ってきた。夜、暗い道を全速力で走っているようだ。まだ目の前には何もいない。そこで人間が一人。というか私だ。呆けたように立ち尽くしている。他には何も映っていない。そして…
バァン!
飛び出してきたシアンからおそらく電気が放出され、飛びかかったはずのものが一瞬黒く浮かび上がる。
おお、と左藤は呟きながらマゼンタを起こした。
「今回は映ったね」
「ようやく、だ」
左藤とシアンは最後の瞬間の映像を止めて食い入るように見つめている。
「アサ君が見たっていうのはこれであってるかい?」
「え?ええ、もっと黒くて目とかもありましたけど、映っているものには間違いありません」
「いやはやマゼンタを連れていったのは正解だったね。シアン。君の言うことをようやく信じられそうだよ」
「それってどういうことですか?そういえばシアンの映像は見ないんですか?」
沈黙。
「…シアンにはメモリーがないんだ」
また別の部屋に移る時に左藤が言った。
「無表情のままなのは嫌だと言われてね。じゃあ笑顔でも足せばいいかと聞いたら、全部いれてくれって。全くわがままだよねぇ」
最後だけ妙に軽く口調に変わったが、逆にそれが誤魔化しとして言っているように感じられた。
「着いたぞ。開けてくれ」
シアンがドアの前で振り返らずに手をこちらに寄こした。廊下の隅々まで白で統一されているのに、目の前のドアだけが黒い。それはただデザインでそうなったのではなく、何かを意味しているようだった。ドアの横にはテンキーとカードリーダーがついていたが、左藤はそれに目もくれず、ドアのある一点を押した。するとドアは引っ込みながら上がっていく。「ちょっと待ってて」と言って左藤は部屋の奥へと進んでいった。暗すぎて中の様子はわからない。覗こうと首を伸ばす。ひゅっと音がして何かが私の髪をかすめる。
「何やってんだお前。死ぬ気か?」
見ろ。と言われてシアンに頭を押さえつけられた。ぴったりと閉まったドアの近くには、私の髪の毛が数本すっぱりと切れて落ちていた。
「ひっ」
「ここのセキュリティは合法すれすれだからな。勝手に動いて怪我しても知らないが、目の前でうろうろするな」
「なにをっ」
あんまりな物言いに振り向こうとしたら服を掴まれていたことに気付いた。
「あんまり手を煩わさせないでくれってことだ」
そう言って今度は上に上がるのではなく、横にスライドして開いたドアへと向かっていった。
「あの…もしかして助けられたのかな?」
後ろでずっと突っ立っていたマゼンタにそれとなく聞いてみる。
「あのままの位置で移動しなかった場合、頸椎の断裂は避けられなかったと予想されます。確率を出しましょうか?」
「あ…いや、いいです…」
一体ここはどうなっているんだ。
マゼンタも部屋に入って行ったので、さすがにもう大丈夫だと思い私も部屋に入っていく。先ほどまで暗くて奥まで見えていなかったが、今はうっすらと照明が点いている。もっとも今までいた場所との明るさの差がありすぎて、この部屋は全体的に薄暗く、灰色のイメージだ。
「マゼンタ。映してくれ」
左藤がリモコンを操作し、目の前にモニターが現れる。マゼンタは言われるままに、部屋の隅にある操作台からコードを出し、自分の首の後ろへと繋げた。と、そこで私は引っ掛かった。
「まさか…。メモリーをみるんじゃないでしょうね?」
「まさかって当たり前だろ?そもそも君が状況を説明してくれって言ったんじゃないか」
「メモリーの無断使用は違法ですよ!警察に捕まったらどうするんですか!」
「ああ、そのことか。それは心配ないから」
なんだそんなことと、左藤はどんどん作業を進めていった。
ロボットには映像記録を保存しているメモリーがある。ロボットの行動を選択するCPUと並んで重要な部分だ。メモリーには三カ月分の無分類の映像と、製造してから現在までで保存する優先順位をつけその基準を越えた映像が保存されている。家庭用のロボットはもちろんのこと、プライバシーの点でこの映像は一般人は見ることのできないように設計されており、生産している企業でもみることはできないようになっている。しかし、これはある種防犯カメラと同じである。ここまで世間に広まったロボットの目を警察が見逃すはずがない。そこで事件に関連する範囲での映像使用は裁判所が認める範囲で行われている。ちなみに無断利用の罰則は少なくとも懲役5年だ。
「そんなことっていったって…」
そもそもここは何の施設なのだろうか。ロボットの研究をしているとは言われたがそれにしては納得がいかない。何より、警察以外でメモリーに干渉できる機材を持っている時点でどこかおかしいのだ。
「あの…。左藤さんて警察関係者、ってわけじゃないんですよね」
「ああ!無関係だよ!僕が警察に行くとしたら拘置所のほうじゃないかなー」
やっぱりな。
ブゥーン・・・。ようやくモニターに何かが映ってきた。夜、暗い道を全速力で走っているようだ。まだ目の前には何もいない。そこで人間が一人。というか私だ。呆けたように立ち尽くしている。他には何も映っていない。そして…
バァン!
飛び出してきたシアンからおそらく電気が放出され、飛びかかったはずのものが一瞬黒く浮かび上がる。
おお、と左藤は呟きながらマゼンタを起こした。
「今回は映ったね」
「ようやく、だ」
左藤とシアンは最後の瞬間の映像を止めて食い入るように見つめている。
「アサ君が見たっていうのはこれであってるかい?」
「え?ええ、もっと黒くて目とかもありましたけど、映っているものには間違いありません」
「いやはやマゼンタを連れていったのは正解だったね。シアン。君の言うことをようやく信じられそうだよ」
「それってどういうことですか?そういえばシアンの映像は見ないんですか?」
沈黙。
「…シアンにはメモリーがないんだ」
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